有明海に臨む荒尾市は、5万3千人ほどの小さな都市です。
採炭の地であったかつての隆盛はなく、わずかに残された炭鉱の址が世界文化遺産に登録され往年の面影となっています。現在はさしたる基幹産業もない、熊本・福岡県の県境にある静かなベッドタウンです。
人口の50%以上が50歳以上、いわゆる老年人口(65歳以上が人口に占める割合)も33.74%と全国平均よりもかなり速いペースで高齢化が進んでいます。(平成29年1月1日現在)
当院は昭和43年より、この地の精神科医療を担い今日に至っており、平成30年に50周年を迎えることとなりました。
働き手の少ない当地では、老々介護も珍しくありません。このような地域のニーズにお応えするべく、認知症疾患治療病棟(2単位102床)も整備し、また熊本県の地域拠点型認知症疾患センターとしての役割もあり、こころの病に関する諸問題に対して、専門的に取り組んでおります。
癒しの空間とケアの技術の向上を図り、ゆったりとした療養環境をご提供し、ご利用者自身やご家族とともに治療のプロセスを歩んでいきたいと思います。
王丸 道夫
当院は精神科・心療内科・内科・歯科を中心に、こころの治療(Cure)とケア(Care)を実践しています。
認知症治療病棟2単位102床、精神療養病棟1単位56床、精神科一般病棟2単位114床の入院施設があり、昭和43年より当地で精神科医療の提供を中心的な役割を果たしております。外来部門では、訪問看護・デイケア・デイナイトケアに力を入れ、精神障がい者の在宅支援を積極的に推進しており、グループホーム「わたぼうし」も開設しました。
また、当法人は同一敷地内に荒尾中央病院、老人保健施設「慈眼苑」を有し、身体合併症における連携や老人福祉部門との連携を行う総合的な医療と福祉のご提供を図っております。
当院は、平成23年4月熊本県の地域拠点型 認知症疾患医療センターの指定を受け、認知症の診断・治療にさらに力を入れているところです。また、平成23年8月、財団法人 日本医療機能評価機構の審査を受け、一定水準以上の認定病院であるとの評価を受けました。(平成29年10月同機能評価3rdG:Ver1.0にて認定を更新)
皆さまに安心して医療を受けていただけるよう専従の医療安全管理者を配置し、安心・安全を第1のキーワードにかかげ、地域の皆さまのニーズにこれからもお応えしていく所存です。